こんにちは、あんずです。
本日は、小麦や大豆・レモンやオレンジと言った身近な食材に関係しているポストハーベスト農薬についてまとめます。
ポストハーベスト農薬とは?
「ポストハーベスト」を直訳すると「収穫の後で」と言う意味。
つまり、収穫後の農作物に散布される農薬のことをポストハーベスト農薬と呼びます。
充分育った収穫後になぜ農薬を?と疑問に思いますが、理由は農作物の輸送や貯蔵の際に品質が劣化するのを防ぐため。
日本では禁じられているポストハーベスト農薬ですが、海外から輸入されてくる農産物にはポストハーベスト農薬として殺菌剤や防カビ剤が使用されているのですね。
これらが危険だと批判を受けているのにはいくつか理由があります。
- 収穫後の農産物に散布するので残留量が多くなる(畑でまかれる農薬の数百倍との説もある)
- 薬剤の中には発がん性や催奇形性など人体に影響が疑われる成分が含まれている(枯葉剤の主成分である2,4-Dなど)
これらの反論としては、
「散布することでさらに高い発がん性のあるカビを抑制している」「催奇形性に直接影響しているのは枯葉剤の主成分2,4-Dそのものではなく不純物のダイオキシンだ」
といった声もあるようですがいずれも到底納得できる話ではないと感じます。
残留量に関しては、農産物の皮だけでなく実まで成分が浸透しているとも考えられており、そうなると洗っても避けることができないということになります。
どんなものに使われている?
では実際どんな輸入品に使われているのかというと、
- 小麦
- 大豆
- 米
- レモン
- バナナ
- オレンジ
- かぼちゃ
このあたりが代表的なものとして挙げられます。
レモンやかぼちゃあたりは皮まで食べることも多いので、輸入品だな…農薬大丈夫かな?と気にする人も多いのではないでしょうか。
では、小麦はどうでしょうか?
輸入小麦だらけの日常食品
世界でも有数の小麦消費国と言われる日本ですが、その85%は輸入小麦です。
パン・パスタ・うどん・ラーメン・お菓子…
パッケージや原材料表示に「国産小麦使用」と書いていないものはすべて輸入小麦を使っていると思ってまず間違いありません。
毎日口にする、あまりにも身近な商品だと「注意するにも多すぎてそんなの気にしてられない」という人の方が多くなるのは当然です。
しかし、小さな子どもが毎日食べ続けるものと考えると気にしないままというのも怖いですよね。
近所のスーパーでもよく見てみると、食パン・冷凍うどん・ゆでうどん等は「国産小麦使用」と記されたものを置いていることが多いです。
そうでないものと比べると割高ですが、気軽に今日から選択肢を変えることもできるということですね。
国産卵も安心できない?
国産なら何でも心配ないってことね!と言うと、そうでもありません。
たとえば毎日の食卓に上がる卵。日本人の消費する鶏卵の96%ほどが国産品で出回っていますが、それらを産む親鶏のえさの約9割は輸入農産物が使われています。
ポストハーベスト農薬が使用された小麦だけではなく、遺伝子組み換え食品として有名な輸入品の大豆やトウモロコシも使われているのですね。
国産肉もしかりです。
そんなこと卵や肉のパッケージに表示されるわけもないので知る機会もありませんが、調べてみるとポストハーベスト農薬が想像以上に私たちの食卓に密接に関係していることがわかります。
最近では、こうした農薬や添加物の量に厳しく制限をかけている宅配食材の団体も珍しくありません。
「PHF(ポストハーベストフリー)=ポストハーベスト農薬を使っていない」商品として、「この卵の親鶏には国産のえさしか与えていませんよ!」等と明記されたものあるので、気になる方は調べてみてくださいね。
まとめ
ここまでくると、ポストハーベスト農薬なにあっさり認可しちゃってんのよ国よって気持ちになってきます。
もちろん農薬※の量は国が制限を設けた「健康に害がない」と判断された量のはずですが、それもあくまでもそれぞれ一種類の農薬単体での話。
加工品も含めいろんな食品食材を口にする毎日では、どれだけの量のどんな農薬・添加物が口に入るかは計算することなど無理ですし、そこに安全性の保障はありません。
(※収穫後の農産物はその時点で「食品」扱いになるため、正確には日本では「食品添加物」と名前を変えて扱われています。)
私たちにできることは、「知ること」「知った上で食べるものを選ぶこと」以外ありません。
遠い国からはるばる日数をかけてやってきたはずなのにスーパーで全くカビる気配もなくピカピカと輝くオレンジやレモンを見たときに、「おいしそう♪」と思うか「いったいどれだけの防カビ剤が散布されたんだろう…」と思うか。
知らないままにしないことが、自分や家族を守る第一歩なんだと思います。
ではまた次回!
▼あわせてどうぞ▼
コメント