こんにちは、あんずです。
本日は、第5回「初心者向けアイススケートの滑り方」!
数年間初心者向けのスケートの先生を経験した管理人が、基本文字だけで説明する「読むだけのスケート教室」として、スケートの滑り方のコツやポイントを連載としてご紹介しています。
本日のテーマは、「カーブでクロス」です。
フィギュアスケートの選手が滑っているところを見ると、カーブをまがるときに足をクロスさせているのを見たことがあるかと思います。
あれは、スピードを落とさず、なおかつ勢いをつけて自然にカーブを曲がるための動きです。
今回はそのクロスの動きに挑戦してみましょう。
ただしこれに挑戦するためには、「片足に体重を乗せられる」という前提があります。
まだ両足が氷に着いていないと転倒する、という段階であれば、根気よく片足に体重をのせて滑れるようになってから挑戦してくださいね。
▼このあたりの回をご参考に▼
では、行ってみましょう!
まずは1歩だけ
ほぼすべてのリンクは一般滑走では「左回り」というルールがあるので、
今回は左向きのカーブを曲がれるように、外側の右足を左足にクロスさせるという形で進めます。(もちろん、右回りのカーブだったらすべての説明の左右が逆になるだけです)
まずは手すりを持ってでいいので、下記の1~3を繰り返してクロスのイメージを掴みます。
- まず、左足一本に体重を乗せてから、右足を前から左足の左側にクロスさせて氷につけます。この時、右足のひざを軽く曲げましょう。
- 足がクロス状態になったら、体重を、クロスさせた右足一本に乗せます。右足のひざはまだ曲げたままでキープします
- 体重の乗っていない左足を、左側に戻します。その時、右ひざも伸ばします。
これでワンセットです。
なんか文字にするとどえらいことしてそうですが、ペッとおわる動作です。ご安心を。
1~3で一歩左に進んだ状態になっていれば、合ってます。
右足を踏み込むときにかるく膝を曲げることを忘れずに。
これを繰り返して、まずは足をクロスさせる感覚を覚えましょう。
慣れたら手すりから手を放して、カーブ付近でゆっくりと進みながら、自分のタイミングでそっと
体重左足→右足クロスして膝まげ→体重右足→左足もどす
の動きを試してみてください。
まっすぐ進みながらできるものではないので、かならずカーブ付近で試してください。
慣れるまではけっこう怖いかと思いますが、片足に体重を乗せることができていれば案外すんなりうまくいくかもしれません。
ここまでできたら、形はOKです。
でも、まだまだスピードアップやスムーズなカーブの曲がり方とは言えないかと思います。
そこで、次のステップ。
スピードをつけるには
刃の角度とエッジを意識する
これがクロスの最大のポイントとも言えるのですが、フィギュア選手たちはクロスの際、ただ体重を移動させているわけではありません。
スピードをつけるために、漕ぎながら進んでいます。
漕ぐとは、スケート靴の刃で、氷を押し蹴りながら進んでいると言い換えられます。
Lesson3でもお伝えした通り、スケート靴の刃は包丁のように鋭利にとがっているわけではありません。
このように、ある程度の厚みがあって氷に接する面にはエッジと呼ばれるクボミがあります。
このクボミがあることで、左右に引っ掛かり(いわゆるエッジ)が出ます。そして、足の内側の引っ掛かりをインエッジ、足の外側の引っ掛かりをアウトエッジと呼びます。
そしてクロスの際には、曲がりたい方向に刃を傾けて氷を押し蹴るため、
左回りの場合は下記図のように刃が左に傾くことになり、
右足のインエッジで氷を押し蹴る⇒左足のアウトエッジで氷を押し蹴る
という動きの繰り返しで勢いをつけることになります。
この「エッジを使った押し蹴りの繰り返し」が、クロスの本質と言えます。
貸靴を使いながらこのエッジを使いこなすのはなかなか大変だとは思いますが、
刃の角度と、エッジで押し蹴る感覚をイメージしながらクロスするだけでも、
きっとちがってくると思います。
数回連続でクロスしてみる
1歩のクロスに慣れることができたら、2歩、3歩と連続でクロスをしてみましょう。
上記のエッジで押し蹴ることを実行しながら2歩3歩進めば、驚くほどスピードがでるのでご注意を。
そして、その状態まできたらもう初心者の域を一歩出れたと思っても大丈夫です!
手の位置
もうひとつ、クロスに挑戦する上では手の位置も大切になります。
左回りの場合、右手は体の前に、左手は体の横~後ろくらいにまっすぐ伸ばして固定しましょう。
簡単にいうと、上半身が足の動きとちぐはぐな方向に行かないように、手で止めるわけです。
足が左に曲がろうとしているのに力が入りすぎたり怖さのせいで上半身が右側に回りそうというのはよく見る光景です。
バランスを崩して転倒にもつながるので、しっかり手の位置も覚えて実践してみてくださいね。
家族や友人とスケートに行った時、カーブですっとクロスができたらちょっとかっこいいですよね。ケガをしないようこっそり練習してから、披露してみてくださいね。
今回は、以上です!
スケートレッスンも次で最後になる予定です。
最後は、バックスケーティングのお話を予定しています!
ではまた次回~
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